第二章-3 日銀当座預金は実体経済で使えないお金

◆日銀当座預金は実体経済で使えないお金

この金融緩和は、日銀当座預金の中にあるお金です。

これは、企業、国民は引き出すことは出来ません、勿論。ですから実体経済において使えないお金であるという事です。

ただし、金融経済においては使えるお金です。金融経済とは、株式や証券、そして為替などの金融市場です。

実際、この黒田総裁の金融緩和での成果は以下の通りです。

 

【為替】2011年75円までの超円高に対して、金融緩和で120円を超える円安に

その結果、輸出産業(トヨタ等々)の株価は急上昇へ

【株式】円安誘導による輸出産業の株価上昇=これはGDP(貿易収益)の上昇にも

また、この株価をこの数年支えているのは・・・
日銀によるETFと言われる証券の購入日本政府が国民からの年金で集めた資金を運用するGPIFによる日本株購入

株式は売買で価格が変動するので、買いを入れれば入れるほど株価は上昇します。

これによって・・・日銀は、日本の上場企業の半分の筆頭株主となる異常事態に陥っています。

これって、どういう意味なのでしょう?

日本国家の中で、お金を生み出せる日銀という中央銀行があります。この中央銀行は政府の子会社だからある程度何でも言うことを聞いてくれるんだ。この日銀が、この数年お金を大量に生み出して、そのお金で日本の上場株式を買い続けて、日本の株価は好調になって投資家達がやった~!って盛り上がっている。

どう思いますか?この異常っぷり。

分かって来たと思いますが、日本政府そして子会社の日銀は、お金を作り出すことが出来ても、なかなか経済が良くならない=GDPが向上しない。日銀当座預金という企業国民が使えないお金を増やしているだけですからGDPが向上するわけがないのですが・・・。

だから、株価を上げようと方針を変換して、必死に!必死に!!必死に!!!買い続けて買い続けて買い続けて、虚像の日本株式市場を作り上げている、作り上げられたという事です。

これを、「金融経済」と「実体経済」の違いと言いますが、我々国民の給料が上がったり、企業の収益が上がったり、そしてそれらベースアップは心の余裕を生み、好きなものを食べたり、買ったり・・・という+スパイラルになること=これが資本主義経済においての経済成長です。

じゃあ、今はどうでしょうか?

生み出されるお金は我々国民の所得に回ることなく、金融経済にだけ流れ込むことで、虚像を作り出しているにすぎないという事です。

上場企業はその潤沢な資金で次の投資をしているのだろうか?そして賃金は向上しているのだろうか?

次項に続く・・・