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古代コインの魅力 ”価格安定性”と”ロマン”

トップ画像は、世界最古の金貨を鋳造したリディア王国で最大の大きさのリディア金貨になります。

「最大」とはいっても直径約2センチ弱、重さ8グラム強ですから、現代の我々からするととても小さく見えます。
しかし、この小ささは当時の金の産出量と現在の金の産出量の違いでもあり(現在の1/10も無かった)、それを考えるととてつもなく贅沢な、そして貴重なものであったという事が言えると思います。※先日お求め頂いたお客様は、小さくて価値が分からないのが良いんだよね、と。

さて、この古代コインですが、魅力はやはり

✓価格安定性

✓ロマン

だと思います。この件については、以前のブログ記事でグラフや歴史を記しておりますので、ご参考頂ければと思います。

古代コインの抜群の価格安定性

古代コインというグローバル需要【古代コインのロマンと資産性】

ちなみに・・・古代コイン、リディア金貨、アレキサンダー金貨等の高額オークション実績は・・・メルマガにてお送りいたします。
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また、改めて2枚の古代コインについてご紹介させて頂きます。※資産性については上記の通りメルマガにて

古代リディア 561-546BCクロイソス王 スターテル金貨

 

こちらは先日のHeritageで出品されていたコインですが、ハート型で可愛いですね^^

言わずと知れた「世界最古」の金貨。
獅子は権力、雄牛は富を(太陽と月、という説も)表し、クロイソス王が2500年以上前に自身の力を誇示する為に作られたと言われている1枚。
またこの金貨はリディアの首都サルディスに流れるパクトロス川で取れた砂金から出来た、という逸話も残っています。
パクトロス川とはギリシャ神話に登場するミダス王(触れたものを全て金に変えてしまう呪いを持つ)が呪いを解く為に体を洗った川(川に触れたので水が砂金になった)、と呼ばれています。ミダス王は触った物が全て金になるので最初は喜びましたが、食べ物も飲み物も、挙句の果てには娘も金になってしまい悲しんだとの事です。(結局川で体を洗って呪いから解放)

バクトロス川で体を洗うミダス

金の銅像になってしまったミダスの娘

英語で大金持ちを“Rich as Croesus(クロイソス程の金持ち)”、金を生み出す力を”Midas touch(ミダスの触れる力)“という表現が残っているほど、この頃の裕福なリッチな国家であったことが読み取れます。

古代マケドニア アレキサンダー大王 2スターテル金貨

御存知のアレキサンダー金貨ですが、1スターテルではなく2スターテル(ディスターター)金貨です。
「希少性」が圧倒的に違います。1スターテル金貨と比較して1/100くらいの市場流通頻度です。
当時の金貨は、基本的に戦費として軍隊に支払われていました。そして2スターテール金貨の希少性を考えると・・・
アレキサンダーが武将に手渡しした特別な金貨で、アレキサンダーが触れたかもしれない!!!と言い伝えられている金貨です。
よって、下記にある通り、当時現在価値で20万円相当ですが、その付加価値から数百万円から数千万円で取引されているのが、このディスターター金貨です。

さて、アレキサンダーの功績は既に何度も記事にしているので、今回はそのお金回りのことについて解説したいと思います。

BC334年、アレキサンダーは東方遠征を開始、アケメネス朝ペルシャに攻め込みます。この時に率いた軍は5千の騎兵、4万の歩兵。対するペルシャはその10倍もの兵力を持っていたとか。東方遠征を開始した時の軍資金は決して多くは無かったといいます。
「父から受け継いだのはわずかの金、銀、そして金庫に残された60タランタ。しかも500タランタの父の借金と私自身も800タランタの借金をこしらえてしまった」という王の言葉が残っています。60タランタ:約18億円 800タランタ:約240億円

1ドラクマ=現在の5,000円程度(兵士の日当が1ドラクマ)

1タラントン=6,000ドラクマ(=現在の約3000万円)

1スターテル金貨=20ドラクマですから、1スターテル金貨は10万円2スターテルは20万円程度という単純計算されます。

アレキサンダーはイッソスの戦いの後、ダレイオスの財産3,000タラント(約1,800万円)を押収。その後も進撃を続ける度にペルシャの財宝を押収し続け、総額180,000タラント(約5.4兆円!)という富を得たとの事です。※ペルシャ帝国の富が凄かった事の事実ですね。

ということは・・・

アレキサンダーは390億円程の借金があった事から、隣国との戦いで資産と領土を奪い、その借金を返さなければならなかった!
※勿論この時代は国債はなく、重商主義で今のように無からお金は生み出せませんので
だからこそ、圧倒的なカリスマ性を持った戦闘力と突進力があったと言えるのではないでしょうか。