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Ⅱ部-4:ルネサンスから英仏100年戦争の14世紀/「英仏100年戦争」

 <英仏100年戦争>

それは、1339年から始まったイングランド対フランスの王位継承戦争です。前述の黒死病(ペスト)も相まって相当の痛手を負う両国ですが、最終的にはフランスのジャンヌ・ダルクの活躍もあってイギリスはフランスのほぼすべての領土を失い、逆に現在のイギリスに近い島国となります。そもそも元々イギリス王室は、ほとんどがフランス人であり、上流階級ではフランス語を話していたくらいでしたが、この長い戦争の後、すべて英語に変わりイングランドとしての自国精神が生まれていきました。そしてその後の強国イギリスの道を歩んでいく事となります。

というのが、歴史の教科書に書いてあることです。

ここからは、経済“お金”の流れから見る英仏戦争を見ていきたいと思います。

 

イギリス(イングランド)は、当時毛織物が盛んでした。イギリスは元々フランスやイタリアと異なり、土地が痩せ、農業には適さなかった為、牧羊が盛んでした。

ゴルフの聖地セントアンドリュース等にあるバンカーが深くて大きい理由は、海沿いの風の強い地域で、この羊達を避難させる為のものですね。その羊毛はフランドル(現在のベルギー)に運ばれ優秀なデザイナー達、高度な織機によって製品化されました。イギリスはこのフランドル地域、技術者達をなんとか支配したかったのです。

そこで始まった100年戦争。その名の通り長い戦争の中、フランドルにいる技術者たちはフランスが勝とうが、イギリスが勝とうが、とにかく製品化をする仕事(需要)をしたい!そこで戦さが近隣であることから、イギリスに移住し始めます。

こうして、イギリスはワンストップ型で毛織物製品を生産、輸出することが出来るようになっていきました。そのイギリスは、国家戦略として土地を牧羊地化していくようになり、その為畑が減少し、食糧生産が滞り、餓死者が出るほどでした→羊が人間を食う と表現されました。

 

 

※世界の歴史まっぷより

1400年を100とする。※English Overseas Trade Statics

 

そして、この国家戦略がそれまでの封建制から中央集権へ、そしてイギリスの資本主義国家としての礎となったのです。

イギリス 1361-69年頃発行 エドワード3世 ノーブル金貨

この金貨は100年戦争の間に発行されました。イギリスの覇権を表しているとも言われています。

⇒次(Ⅱ部-5:大航海時代から神聖ローマ帝国繁栄の15-16世紀/「大航海時代」その1)に続く