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【特別編Ⅱ】大航海時代、日本の鎖国から見るキリスト教という宗教から考える、知恵と資産の継承

大航海時代(16世紀)

Map of ancient world

それは、ヨーロッパ諸国の食生活改善という欲求(需要)によるアジアの香辛料(スパイス)を求めたビジネスでした。そして、それは同時にアメリカ新大陸を発見し、ローマ教皇から許可を得たスペインとポルトガルのアジアへの航行から始まっていきました。⇒詳しくはこちら
スペイン、ポルトガルは前述の通りローマ教皇(キリスト教のトップ)に従っている国であり、=カトリックですね。

→カノッサの屈辱で有名なグレゴリウス7世 詳しくはこちら

 

 

 

そのポルトガルが1543年に日本の種子島に初めて漂着し、鉄砲が伝来します。

1549年には、スペインからフランシスコ・ザビエルが宣教師としてキリスト教の普及を始めていきます。=カトリック

キリスト教と聞くと、聖なる教会、美しいステンドグラス、神々しいキリスト様・・・

 

アントワープの聖カルロス・ボロメウス教会


ミケランジェロ(最後の審判)

を思い出されると思います。

このキリスト教の歴史は古代ローマ帝国時代まで遡っていく必要があります。

紀元前27年アウグストゥス初代皇帝から約400年間の歴史を辿りますが、当初キリストが現在のイスラエルのエルサレムでユダヤ教からの派生として宗派を説いていたユダヤ人をローマ軍は領土拡大戦略によって滅ぼしていきます。

 

 

 

古代ユダヤ戦争  A.D66年頃ユダヤ戦争下で発行された銀貨、ユダヤ人は最後“マサダ”という死海近くの丘(小さな山)に籠城しローマ軍に滅ぼされます。
1000人のユダヤ人が立てこもり、3年に渡り、ローマ軍の攻撃から耐えるのですが、最後は皆自害をしてほぼ全滅します。自害と言ってもユダヤ教は自殺は禁止されているので、皆で殺しあったという壮絶な惨劇を生むこととなりました。

→天空の要塞”マサダ”
実際には標高0mですが・・・周りが海抜-400mの死海なので


ユダヤ戦争時に発行されていた銀貨
→詳しくはこちらもご参照ください

その途中、エルサレムにいたキリストも含まれておりました。

 

キリストが刺された槍=ロンギネスの槍はローマ軍の槍です。

しかし、キリストの死後もキリストの教えを広める動き=キリスト教信者達は増え続けていきます。それを脅威に感じたローマ帝国皇帝たちはキリスト教の弾劾、幾度となく迫害を重ねていきました。有名なのは暴君ネロによる迫害ですね。

 

 

 

200年続いたとされるパクスロマーナ(平和なローマ)ですが、激しいインフレと共に313年コンスタンティヌス帝は弾圧していたキリスト教を公認し、392年には国教となります。これは明らかにローマ皇帝のキリスト教(宗教)に対する戦略が見て取れます。国家を運営していく立場の人間が、当初押さえつけ無くそうとしていたキリスト教は国家経済の混乱と共に広がるキリスト教を逆に国教としてしまう事で、敵を全て味方につけることが出来ます。そして、そのキリスト教=神の教えを利用することで、敵国に対する争いや自国の運営には有利に動くようになります。(人殺しや自害等は神の下に救われるというように)

それを物語るように、迫害をしていたローマ人がキリスト教カトリック教会のトップ=ローマ教皇として君臨していく事になるのですから。

 

その後、中世に入り十字軍の遠征による対イスラム、対ユダヤ、市民の迫害、神聖ローマ帝国でのカトリックVSプロテスタント・・・一体何百万人の人々が亡くなったのでしょうか・・・。勿論、キリスト教が悪いということではなく、実際に国民達がキリストの教えを説くことで救われた人々も多数いたと思いますし、今もいると思います。

ドイツの宗教戦争30年戦争時を描いた ジャック・カロ(被絞首刑者のなる樹)

しかし、話は戻しますが、特にカトリック=スペイン、ポルトガルのローマ教皇からの教えを理由に各国を支配していったこれらの国々に対して、

1549年日本にフランシスコ・ザビエルが宣教師として来日します。

という視点で見てみると、非常に恐ろしい感情を覚えると思います。

しかし実際に、その教えによって爆発的に信者数は増えていきます。時は戦国時代末期、豊臣秀吉は広がるキリスト教信者に対して1585年バテレン追放令を出します。それはただ単純に教科書に書いてある信者数が増えたからではありません。
彼らは宣教の為と言って、日本の若い女性を拉致、奴隷としてヨーロッパ各国で売り飛ばしていきました。また、当時同時に鉄砲が日本に伝わっていましたが、その鉄砲に必要な黒色火薬この1樽と日本人女性50人とが取引され、50万人近くの日本女性が連れ去られていたという史実が残っています。→国立国会図書館デジタルコレクション参照

今もポルトガル、スペインにある日本人村はその名残と言われており、当時ヨーロッパ諸国は奴隷が当たり前の文化、日本人奴隷は良く働いたと高評価を得ていたと言われています・・・。

この奴隷貿易を食い止めるために秀吉はバテレン令を出していたのです。

また、秀吉は1587年、イエズス会に「奴隷貿易禁止」を要求している手紙が残っています。この当時のヨーロッパはスペインがハプスブルグ家の影響で新大陸の金銀を獲得しながら、アジアを席巻し、フィリピン等を支配している状況で、日本にもやってきていました。スペイン=カトリック ですね。

そして、1581年その対カトリックとしてのプロテスタント(ルターが有名ですね)の集団が独立をします。そして、ヨーロッパ諸国の宗教戦争で多大な債務を抱えていたスペイン、ポルトガルの覇権はオランダ、そしてイギリスに移っていきます。

その影響から、日本にはオランダが交易に来るようになります。

オランダ=プロテスタントです。よってオランダ人は宣教活動をしません。貿易=ビジネスが目的です。スペイン、ポルトガル人のような植民地化、支配をする(アメリカ、フィリピンのように)ことで資産を強奪するような事を目的にしてはいませんでした。それを物語るように、1634年に鎖国した後も、出島でオランダとだけは交易していたことはご存知の通りです。※ちなみに17世紀後半のオランダの最大の交易国は日本でした

教科書では秀吉のことを、あまり良く書かれないイメージがあるのですが、こう見てみると、日本をキリスト教カトリックによって洗脳し、支配をしようとしていたスペイン・ポルトガルから守った英雄として見ることが出来ると思います。
逆を言うと、これらのヨーロッパの宗教を利用した国家形成は国家戦略であり、常識です。さらに言うと、奴隷文化も日本を除く諸外国では当たり前、逆に日本だけが奴隷文化が無いと言っても過言ではありません。勿論、今現在の社会モラルでは問題外ですが、文化歴史は今現在の日本と言う国にいる日本人からの視点だけでは判断できないという事です。

 宗教とは何か?

を考えさせられる一方で、まだまだ数々の謎が存在しながらも世界で20億人という人々が信仰し、世界中に様々な美しき教会や絵画等が残されているキリスト(教)

レオナルド・ダビンチが描いたこのサルバトーレ・ムンディ

500億円と言う価値は、何を意味するのでしょうか?


 
(左)レオナルド・ダビンチが描いたモナリザ(ルーブル美術館)
(右)レオナルド・ダビンチが描いたモナリザ(プラド美術館)

 右はキリストの母 聖母マリアを描いたとされています。詳しくはこちらを、You tube

 

いつまでもミステリアスなキリスト教・・・

1843-56年 オーストリアのウィーンで鋳造されたサルバトーレムンディの金貨
当時のウィーンの美しい街並みとハプスブルグ家の紋章が描かれ、カトリックの象徴としてキリスト=サルバトーレ・ムンディが描かれています。

 

こちらは1616年神聖ローマ帝国ドレスデンで発行された金貨ですが、イエズス会の象徴とも言うべき図柄です。そして、“万物を見る目”これはその後のフリーメイソン結社のシンボルとしても使われている事はご存知の通りです。
御存知でない方は、後日フリーメイソンについて記述しますのでどうぞご覧ください

最後に・・・

経済の原理原則「需要」と「供給」とで決まる“価値”=“価格”の中で、これらキリストを描いたコイン、2000年間の歴史と今現在20億人のキリスト教信者がいる中で、無宗教が多い日本人だからこそ、その価値を客観的に考えてみながら、その西洋の歴史に触れていければと思います。

私個人的には、そんな無宗教な日本人だからこそ、島国日本という精神が悪い意味で働いてるという認識があります。それは、島国だからこその”井の中の蛙”状態。外の世界を見た上でその認識を考えるべきで、現在のグローバル化社会に対して、日本人はそんな宗教感の海外からどう見られていた(る)のか?それを認識する意味でも、このコインを見ながら考える必要が大いにあると感じます。
そして、価値を決めていくのは我々日本人もそうですが、圧倒的に世界の人々です。
それがその価値を担保しているまさに価値ある資産であり、アンティークコイン=“歴史の参考書”と言えると思います。
こうした“知識、知恵”を“資産”と共にお子様に継承していく・・・これが欧米の文化です。日本にもこうした文化が根付いていければと思います。

 最後までご覧いただきましてありがとうございます。
”歴史の参考書”として様々な歴史事実を記しておりますので、こちらからご参照ください。